肩の痛みshoulders

四十肩/五十肩

四十肩・五十肩とは、加齢や姿勢不良、肩まわりの筋力低下などをきっかけに、肩関節に痛みや動かしづらさが生じる疾患です。
症状が進行すると肩の可動域が狭くなり、腕を上げる・後ろに回すなどの日常動作でも強い痛みを感じることがあります。
原因としては、肩関節周囲の炎症や腱板の損傷、関節包の炎症などが関係しているとされています。

男性 58歳会社員趣味 ゴルフ

主訴

近医でステロイド・ヒアルロン酸注射を計5回注射したが左肩関節前方周囲の痛みが変わらず当院来院。

検査

肩関節屈曲MMT2、肩関節外旋MMT 2、ヤーガソンテスト(+)、ペインフルアークテスト約80度で(+)

治療計画と治療の実際

① 主訴に対する治療計画

疼痛部位に対して超音波・Waddit・鍼通電療法

② 痛みの原因に対する治療計画

上腕骨内旋拘縮の改善
肩関節屈曲・水平屈曲・外転・外旋可動域の獲得
下位胸郭拡張不全の改善

① 主訴に対する治療の実際

温熱療法を目的に左肩関節前面へ超音波を固定照射
肩関節前面~上腕二頭筋・三頭筋・棘上筋の血流改善、筋緊張改善目的にWaddit物理療法で中周波治療
疼痛緩和目的で鍼通電療法

② 痛みの原因に対する治療の実際

上腕骨内旋拘縮に対して
上腕骨が内旋し常に肩関節前面が拘縮していた。肩関節前面周囲を組織間リリースと温熱療法を目的に超音波、筋緊張緩和目的にwaddit物理療法を行い内旋拘縮を解消。

肩関節屈曲→内旋拘縮が解消されると屈曲動作は以前よりスムーズに行えるようになったが、上腕二頭筋と大胸筋移行部の疼痛が残存していたため疼痛緩和のために鍼通電療法を約5回程行った。さらに広背筋/前鋸筋の滑走不全が改善されると肩関節屈曲約180度を獲得できた。

水平屈曲→水平屈曲した際に上腕後方でつっぱり感があったが、上腕後部・肩関節後方を組織間リリースしたことで水平屈曲可動域を獲得した。

肩関節外転→肩関節後方・腋窩~広背筋を組織間リリースすることで外転約120度は獲得できたが、かなり腋窩の拘縮が強く時間がかかった。

肩関節外旋→肩関節外旋制限に対しては 2ndポジションを取れない程、関節周囲が拘縮していた。外旋拘縮を改善するために棘上筋・肩峰下滑液包・小円筋の組織間リリースを行ったが外旋しようとすると上腕二頭筋と大胸筋移行部に痛みが走ったので疼痛緩和目的で鍼通電療法を行った。最終的には、2ndポジションを保持して痛みなく外旋可動域を獲得できた。

下位胸郭拡張不全→下位胸郭に関してはリアラインコアで横径の拡張を促し、胸椎を伸展するようアプローチした。

セルフケア→自宅では可動域維持のストレッチ・5kgのダンベルでコッドマン体操・棒体操をやってもらった。週1回の施術を数十回継続した。疼痛が消失し可動域制限を改善できたため治癒とした。

肩腱板損傷

肩腱板損傷とは、肩の筋肉や腱に強い負担がかかることで、腱が傷ついたり断裂したりする疾患です。
転倒などの外傷によって発症する場合や、長年の負担の蓄積によって徐々に損傷が進行する場合があります。
肩の強い痛みや腕の動かしづらさが特徴で、夜間に痛みが強くなることもあります。また、腕を自力で上げにくくなるなど、日常生活に支障をきたすことがあります。

肩インピンジメント症候群

肩インピンジメント症候群とは、腕を上げた際に肩関節内の組織が挟み込まれ、痛みや引っ掛かり感が生じる疾患です。
特に野球やテニスなど、肩を繰り返し使うスポーツを行う方に多くみられます。
肩を動かすたびに腱板や滑液包へ負担がかかることで炎症が起こり、症状が進行すると腱板損傷や骨の変形を伴い、慢性的な痛みにつながることがあります。

肩こり

肩こりとは、首から肩、背中にかけて筋肉が緊張し、重だるさや張り感、痛みなどが現れる症状です。
症状が強くなると、頭痛や吐き気、疲労感を伴うこともあります。
原因としては、猫背などの姿勢不良、長時間のデスクワーク、運動不足、ストレス、身体の冷えなどが挙げられます。
日頃から正しい姿勢を意識し、適度な運動や身体を温めることが予防につながります。

男性 24歳会社員(デスクワーク業務が多い)

主訴

頸部~肩関節にかけての可動域制限や倦怠感

検査

猫背(円背)、肩内旋位湾曲の異常 頚椎 前弯消失(ストレートネック)
胸椎→後弯増大(円背姿勢) 頸部~肩周囲の筋緊張が著明 肩関節挙上時 肘伸展制限 外方偏位 骨頭前方偏位 胸郭 伸展制限 肩甲骨下角外方偏移肩甲骨間部 筋力低下

治療計画と治療の実際

① 主訴に対する治療計画

電気療法によって頸部から肩関節(後方)/胸腰部の筋緊張緩和肩関節・肩甲骨の可動域を改善する

② 痛みの原因に対する治療計画

円背・肩甲骨外転を解消する
良姿勢獲得のためのセルフケアを学習する

① 主訴に対する治療の実際

筋緊張のある頸部/肩関節/肩甲骨/胸腰部にかけて干渉治療
頸部僧帽部滑走不全を解消することで頸部可動域の改善
肩周囲の滑走不全を解消することで肩関節可動域の改善

② 痛みの原因に対する治療の実際

下位胸郭を拡張させるために季肋部の滑走不全の解消
前胸部・上腕二頭筋などの組織間リリースを行うことで肩関節マルアライメントの解消
リアラインコアを使用し胸郭を中心としたエクササイズを行う
腹筋群・大胸筋のストレッチ指導

凝り症状が軽減したので終了とした。

肩鎖関節捻挫

肩鎖関節捻挫とは、鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖関節に強い衝撃が加わることで起こる外傷です。
転倒や転落、自転車事故のほか、ラグビーや柔道などのコンタクトスポーツで肩を強く打った際に発症しやすいとされています。
肩の上部に痛みや腫れが現れ、腕を動かす動作で強い痛みを伴うことがあります。

翼上肩甲

翼状肩甲とは、肩甲骨の内側や下側が背中から浮き上がり、翼のように見える状態を指します。
前鋸筋など肩甲骨を支える筋肉の筋力低下や機能低下によって起こることが多く、肩や腕の動かしづらさ、疲労感を伴う場合があります。
症状が進行すると、肩まわりの痛みや姿勢不良につながることもあります。

上腕二頭筋長頭腱炎

上腕二頭筋長頭腱炎とは、肩の前側を通る上腕二頭筋の腱に炎症が起こる疾患です。
重い物を持つ作業やスポーツなどで肩を繰り返し使うことで、腱が骨の溝と擦れ、炎症や痛みが生じやすくなります。
肩の前側に痛みを感じることが多く、腕を上げたり動かした際に症状が強くなる場合があります。

女性 50歳 会社員

主訴

肩関節(前方)に痛み・荷物を持つと痛みが著明
重い荷物を運んでいる際体勢不良になり、地面に手掌をつき肩関節が過伸展強制され負傷した。

検査

肩関節屈曲90度、伸展30度
上腕二頭筋ストレッチテスト陽性
結髪・結滞動作陽性

治療計画と治療の実際

① 主訴に対する治療計画

肩関節の腫脹・疼痛に対してアイシング・電気療法にて疼痛緩和を行う。

② 痛みの原因に対する治療計画

正常な肩関節可動域を獲得する。

① 主訴に対する治療の実際

疼痛部位に対して、アイシング・低周波治療を行った。
筋性防御による筋緊張部位に対して、干渉波治療・ストレッチを行った。

② 痛みの原因に対する治療の実際

肩関節屈曲可動域改善のために、三角筋/大胸筋/小胸筋の滑走不全を解消。
肩関節伸展可動域改善のために、上腕二頭筋(長頭・短頭)の滑走不全を解消。

痛みはなくなったが、筋の張りが残存しているため、胸郭・肩関節のマルアライメント修正が必要であることから継続治療を行っている。

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